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今朝、ふと思い出した。

今日は20数年前、実家が全焼した日だと。

toshiは10歳だった。



染物工場をやっていたんだけどそこが火元で、瞬く間に自宅が炎に包まれた。

あとで知ったんだけど自宅で飼っていた犬があまりにも吠えるから母が何事かと起きだし

火事に気付き、子供達3人を起こした。

父はでかけていて留守だった。(夜遊びしていたらしい)



学校の道具をランドセルに詰めなさいと母は言った。

工場に面している玄関に靴を取りに行った時に燃え盛る炎を見たような気がする。

恐怖を感じたようにと思う。

庭から車庫へ抜け道路に出て振り向いたら真っ暗な空にたくさんの火の粉が舞っていた。

朝方、3〜4時くらいだったか。

見知らぬ近所の家に3人は預けられ母は1人戻った。

その家のコタツに当たりながら窓から見える炎を静かに見ていた。

3人とも、4歳の弟さえ泣くこともなく、ただ静かだった。



母は、近所の人や駆けつけてきた工場の従業員たちとトタン塀を壊し、そこから自宅へ入り家財道具を運び出した。

その際にざっくりと手を切り、その血のついたタンスを後日しばらく使っていた。



幸いなことに同じ敷地内にあった祖父母の家は無事だった。

母たちが運び出してくれた服と家があったのでその後の生活もそれほど不便は感じなかった。



これほど強烈な経験なのに驚くほどその時の気持ちを覚えてない。

元々、あまり過去の記憶がないtoshiだけど(もの覚えが悪いとも言う)、これは怖かったはず、びびったはず。

ただ、すべてが終わり家に戻った時、

なーんにもなくなってしまった広く焼け焦げた地面、

それに子供部屋のあった所に年賀状の燃えカスや買って貰ったばかりの顕微鏡の残骸を見て

無性に悲しく、悔しかったのだけは覚えている。

今、思えばそれまでは放心状態で何かを感じる余裕さえなかったのかも。

恐怖よりもすべてをなくしたという喪失感を覚えている。



あの時鳴いてくれた犬はとても助ける余裕がなく死なせてしまった。

あの犬と母の行動力のおかげで今のtoshiがある。

内心はどうだったかわからないが、うろたえず躊躇せず、子供達を導いた母。

それも学校の道具っていうとはね。

お見事というしかない。

その後の行動もしかり。



とても強い人だと思う。

感謝もしている。

でもね、、、

これ以上のコメントはやめときます。
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